鹿児島県霧島市国分に位置する国指定史跡上野原遺跡。
縄文時代〜中世まで幅広い遺物、遺構が出土する複合遺跡です。
特に縄文時代は、広範囲な集落跡、歴史的価値の高い土器、石器などが多数見つかっています。
近年、遺跡一帯は「上野原縄文の森」として、遺跡の保存はもちろん、教育、観光などにも役立つよう整備されています。
たくまが訪れたとき、遠足か修学旅行かはわかりませんが、縄文の森は小学生でいっぱいでした。
遺跡に行く前に展示館で予備知識をつけようと思っていたのですが、展示館入口前で小学生が整列しています。
う〜む、占領といった感じ(--;)
おもむろに始まる先生のお話。
「他の人に迷惑がかからないように見学しましょう」
まずはそこをよけて欲しい。by 他の人
しかし、例え道が開けられても、体操座りする小学生の何十もの視線を浴びつつ中央突破する勇気はないたくま、予習はあきらめまずは遺跡に。
上野原遺跡の大部分は、発掘後、保存のため埋め戻されています。
よって、ほとんど草っ原。
全国の遺跡で、行ってみるとただの野原というところは少なくありませんが、遺跡は掘って何が出るかだけではなく、どこにあるのか、周りの山や川とどんな位置関係にあるのかなども重要だと思うので、何もなくてもとりあえず足を運ぶようにしています。
そういう訳で上野原遺跡に行ってみると、あらすごい。

【上野原遺跡】
北に霧島の山々を望む絶景。
また、木を切れば、南西には桜島が見えるはず。
はるか縄文時代の人々も見たであろうこの風景。
彼らはこの山に何を見て何を感じたでしょうか。
さて、遺跡は一部発掘当初の状態で保存公開されていました。

【遺跡保存館】
公開されていたのは9500年前の縄文時代の竪穴住居跡や調理施設です。
遺跡保存館に続いて、発掘当時の大きさ、形、配置で復元された縄文のムラを見学。

【復元縄文のムラ】
発掘調査に基づいた復元でも、土より上の部分は完全に信用してはいけないのだ。
遺跡をじっくり堪能し、そろそろ入口も開かれたのではなかろうかと展示館へ移動。
見事に人っ子一人なし。
館内も同様でした。
貸し切り状態で心静かに見学するたくま。
上野原遺跡からはこのような見事な縄文土器も出たそうな。

【縄文土器】
ほぼ完形。
こんなの見つけたら興奮するだろうなあ。
さらに、この土器が中学校の歴史教科書の裏表紙に使われていることを説明した展示がありました。

【歴史教科書】
だからなんなんだ?(--;)
と思わなくもありませんが、この展示館の展示内容は全体的に子供向け。
親近感を持たせようということなのでしょう。
館内をじっくりまわっているたくまに、突然声をかけてきた職員。
「13時からシアターが始まりますのでどうぞお入りください」
時計を見ると12時55分。
あまりゆっくりもしていられないし展示内容見る限りシアターの内容もなんとなくわかるし。
断ろうと
「あ〜いや〜」
と口ごもっていると
「どうぞお入りください!」
とやたら強く迫ってくる職員。
勢いに押され
「わかりました」
と答えてしまうたくま。
それでも、まあ時間までに行かなけりゃ勝手に始まってるだろうとたかをくくりのんびり見学する。
13時を10分ほどまわり、さあ帰ろうとシアター前を通りすぎようとすると、先程の職員が入口前で待っています。
なんと、まだシアターは始まっていないではないか。
そう、小学生が帰ったのち広い館内にはたくましかおらず、たくまが見なければ上映する必要がなかったのです。
さきほど「わかりました」と言った手前素通りするのも気まずく、
「すいません、遅れまして」
とシアターに入ってしまうたくま。
まあ仕方がない。
それはそれで勉強になるだろう…と期待して
入ってみると、スクリーンがあるはずのところへ土器が混入した地層が描かれています。
その秘密はシアターが始まってからわかることに。
上映が始まり、真っ暗闇に響きわたる野太い声。
「わしはココの大地じゃ」
ナレーションはこの鹿児島の大地らしい。
なぜかじーさんの声。
どうせなら母なる大地がよかった。
「わしには昔の人間が作ったいろいろな土器が入っておる」
正面地層の土器の紹介を始める大地じーさん。
「そうそう、これはわしの一番のお気に入りでな。今日はこの土器を作った者たちの話をしよう。火山に囲まれた土地に住む彼らをわしは『火の民』と呼んだ」
この土地に住んだらいつの時代でも火の民じゃん
というつっこみを入れるやいなや、正面地層の壁が上下に開き後ろからスクリーンが現れた。
内容はともかく手はこんでいる。
そして始まった火の民の話。
一人の少女が縄文土器を抱えて浜辺を歩いている。
目的は不明。
髪型はなぜかポニーテール。
70〜80年代のアイドルを彷彿させる。
少女は砂浜で行き倒れた若い男を発見。
慌ててムラに連れて帰る。
ムラでは幹部が集まり男の処遇を話し合う。
悩んでいるところ、ムラ長が
「気が付くまでわしのところで面倒をみよう」
と提言。
ムラ長の家で男の世話にあたるのは当然先程の少女。
大地(ナレーション)いわく
「娘は献身的にその男を介抱した」
だあああああああぁぁぁぁぁ!!!
もうたえられん!!(T^T)
一人しかいなかったので出るに出られなかったたくま。
恨まれてもいい。嫌われてもいい。
俺は俺の旗のもとに生きる。
すくっと立ち上がり出口に向かうたくま。
出口で職員と目があう。
気まずい(--;)
いや、こんなシアターを俺に無理矢理すすめた君が悪い。
君が悪いんだあああ!
自分にそう言い聞かせ
「すいません」
と一言謝って帰るたくま。
上野原遺跡、ある意味思い出の地になったぜ。