日本各地を旅する男のブログ
 

旅する男たくまの旅の記録

現在地は、すでに訪れ た土地は、全ての 予定を完了した土地をで示していきます。

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磐座 狛坂寺磨崖仏
磐座(いわくら)…そこに神を招いて祭りをした岩石。その存在地は聖域とされた。祭儀が繰り返されることにより、その石自体も神聖なものとして祭られるようになった。
(『神道事典』参照)


長々しく続けてきた滋賀、京都の磐座シリーズ。
たくまの旅のペースに追い付かないので、これで最終回にしたいと思います。
最後にお届けするのは、滋賀県の狛坂寺(こまさかでら)です。



滋賀県は琵琶湖を中心に、四方を山に囲まれた地域である。
南西には延暦寺のある比叡山、東には近江富士の名で知られる三上山など、全国的に有名な霊山も数多い。

これらより知名度は少し落ちるが、東南には金勝山(こんしょうざん)がそびえている。
山頂付近の金勝寺という寺院を中心に、周りの山々を含めて一帯が聖域として栄えた歴史を持つ。

金勝山は女人禁制の霊山だったため、金勝寺までお参りに行けない女たちのために、少しはなれた山中に創建されたのが狛坂寺だ。

狛坂寺は明治の神仏分離の影響で廃寺となってしまい、今は建築物は一切残っていない。
しかし、奈良時代に自然の岩石に彫りこまれた仏(磨崖仏)が、今なお当時の姿を遺しているという。

「その岩こそ古来の磐座であったに違いない!」(たくま説)


狛坂寺へ行くには例によって山道を通らなければならない。
いくつかのルートがあるが、たくまは金勝寺方面から向かうルートを選択した。

どこぞの山での経験から、ペットボトルを満タン補給するたくま。
中身はもちろん、自作の酸っぱい麦茶。

服は、比較的ソルトラインのつきにくい真っ青なラガーシャツ。

この日は他にも人が通っていたので必要なさそうだったが、一応手にするクモの巣破壊用の棒。

いつのまにかたくまオリジナルの登山スタイルができあがっていることに

「俺なんの旅してんだっけ?(--;)」

と、一瞬考えこんでしまう。

「…そうそう、磨崖仏よ。文化財よ文化財。」

目的を再確認し、いざ出発。


昔は困難を極めたであろう金勝寺〜狛坂寺ルート。
今はハイキングコースとして整備され、初心者向けの快適な道ができている。

とはいえさすがの霊山。
木に覆われてはっきり確認はできないが、道の脇はまちがいなく段崖絶壁。
コースを外れて遊んでいると命の保証はないだろう。

狛坂寺までどのくらいかかるのか見当もつかないが、天候もよく準備万端だったので精神的余裕があるたくま。

「待ってろよ狛坂寺!」

意気込みをあらわにしガシガシ進む。

すると、視界が開けたところで、狛坂寺より先に待ち受けていたこの風景。

20060927_144477.jpg

「なんじゃこりゃ〜!!?Σ( ̄□ ̄;)」

沸騰する湯のごとく山上に沸き出す岩の泡ぶく。
背景の琵琶湖がその荘厳な雰囲気を一層かきたてる。
この岩ひとつひとつが全て磐座であると言われても驚きはしない。

さらにテクテクと進んでいく。
ところどころで剥き出しの巨岩に出会う。
どうやら、さっきの岩山もこのハイキングコースも、辺り一帯が岩剥き出しの山らしい。

そんな中、やはりあった、磐座を思わせる信仰対象の岩。

20060927_144479.jpg
(茶沸観音)

岩をくりぬいて小さな観音が彫られている。
これも一種の磨崖仏だが、まだ狛坂寺ではない。

一帯の山の雰囲気、道程のちょっとした岩にさえ見られる磨崖仏。

「狛坂寺の磨崖仏ってどんなやろ?」

いやがおうでも期待は膨らむ。

またしばらく進み、落ちたら間違いなく命はないであろう巨岩によじ登り、辺りを見渡す。

20060927_144480.jpg

左奥の連なった山は比叡山。
右奥の綺麗な三角の山は三上山。

こんなに手軽に来られる所にこれほどすごいところがあるとは。

「滋賀すげえ!(>_<)」


山道は次第に下っていき、女人禁制が解かれる狛坂寺へと迫っていく。
そして、ついに到達。
目の前にあるあの岩石は!?

20060927_144462.jpg
(磨崖仏)

往時はココに寺院が建ち並んでいたわけだが、廃寺になった今、これはこれでなかなか雰囲気がある。
それにしても、磨崖仏、想像以上にでかい。
縦6m、横4.5mあるらしい。

20060927_144463.jpg

これが奈良時代の彫刻とは…

「すばらしい(T^T)」



毎日毎日、ソルトラインを作りながら歩きまわった夏の滋賀の山々。
その神々しく荘厳な景観。
たくまの心を虜にした神の坐す岩たち。

今よりさらに険しかった山に神をみた古代の人々の想いは一体どんなものであっただろうか。

滋賀の山々は、歴史を学ぶために最も重要なことを教えてくれた気がする。

「この感覚をいつまでも忘れずにいたい」

そう願いつつ、たくまの滋賀の旅は一先ず幕を下ろすのであった。
【2006.09.27 Wednesday 00:39】 author : たくま
| 近畿 | comments(2) | trackbacks(1) |
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【2018.10.18 Thursday 00:39】 author : スポンサードリンク
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この記事に関するコメント
磨崖仏。

現代人が、磐座の上に妙な記念碑建てちゃったり、
磐座傷つけて案内板彫り込んじゃったり。。。
奈良時代(以降)に拓磨みたいな人がいて、磨崖仏見て、
「磐座になんてことすんじゃい!」って怒りまくってる
図を想像したら、笑えた。
| アネゴー | 2006/09/27 3:27 AM |
奈良時代の製作は許容しちゃった(笑)
でもやっぱ、なにも手が加えられていないそのままのあなた(磐座)が一番ステキ♪
| たくま | 2006/09/27 9:05 AM |
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